様々なワイングラスの是非賛否 [その5]

<シャンパーニュの泡について>

写真1はシャンパーニュをグラスに注ぐ際に拡散する炭酸ガスをフリアーシステムズ社が自社の赤外線カメラでサーモグラフィ化した画像です…

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よく目にする記述に「①シャンパンは泡が抜けにくい細身のフルートグラスで…」や「②フルートグラスの底に傷を付けることで豊かに立ち上る泡を楽しめます…」がありますが意味は真逆です。真実はどうなんでしょうか。

グラスの底から沸いて失われる泡の量よりグラス内で空気と接触しているシャンパーニュの液面から失われる量の方が多いと言う観点からは口径の狭いフルートグラスが有利でしょう。しかし写真2のように泡立ち続けるフルートグラス(手前左)と液面積が広くても殆ど泡立たない風船形グラス(右奥 和吉グラス【F-400】)では、左手前のフルートグラスの方が遥かに泡(ガス)の損失が大きいです。ガスの損失はグラスの形状よりもガラスの質と仕上がりの綺麗さに左右されます。

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写真3は某社製風船形グラス。グラス底部で小さな泡と液面の大きな泡が確認できます。
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シャンパーニュ液面に泡があるほど、またその泡が大きいほど口当たりは荒くなります。和吉グラスは【T-340】は勿論、【F-400】でも泡は殆ど無く、またあっても大変に小さいので口当たりがとても滑らかで、且つガス圧はとてもパワフルです。

全米科学アカデミーは2009年の会報で、シャンパーニュの泡には風味を高める化学物質が液体部の30倍も含まれていることを発表しているそうです。ガスが抜けるほど美味しさも抜けてしまうことは明らかで この観点からすると②は本末転倒でしょう。

シャンパーニュを泡立たせるように注いだり、デキャンタに移したりすることは美味しい飲み方とは言えません。

※全てのフルートグラスが写真2のように泡立つわけではありません。写真2は炭酸水を使って撮影していますが、シャンパーニュを注いでも同じ現象になるわけではありません。和吉グラス【T-340】は炭酸水を使って泡立ちが止まるかを検品していますが、【F-400】では行っておりません。

記:2014.9.4


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by wakichi-koubou | 2014-09-04 07:07 | ■ 様々なワイングラスの是非賛否 | Comments(0)