ワインの健全さを判別する為の試飲方法

食べ物や飲み物の美味しさ(香りや味)の感じ方は人によって様々です。嗅覚と味覚の感度差や、生まれ育った食文化の違いが大きく影響するからです。一般的に行われている嗅覚と味覚を使ってのワインの試飲方法は、単に好みの味かどうかの判断には良いですが、ワインが本来あるべき健全な状態かどうかを判断する場合には正確性に欠けます。以下の試飲方法は、馴染みのないフルーツやハーブの名前を知らなくても、難しい栽培醸造技術を知らなくても、経験値に関係なく、誰にでも行え、殆どの人が同じ判別結果を出せる極めて簡単で間違えの少ない試飲方法です。

<STEP1>
色調→香り→味を視ますが、詳細な感想はあまり重要ではありません。ワインを飲み込み、またはクラッシャーに吐き出した瞬間、つまりワインが口内から無くなった瞬間に唾液が出るかどうか、数十秒間唾液が出続けるかどうかをチェックします。唾液が出続ければ STEP1は通過です。

<STEP2>
唾液が出続けることを確認しながら今度は、体が熱くならないか?体温が上がる感じがしないか?汗ばむ感じがないか?をチェックします。この感じがなければ STEP2も通過です。もし体が熱くなる感じがある場合は、ワインが健全さを失っているか、または体が本調子でない事が考えられますので、この時にこのワインは飲まない方がよいでしょう。ここまでの判別は1分程度あれば充分だと思います。

<STEP3>
これを3~4回繰り返して確認します。迷ったら何度も繰り返してください。そして、お腹が空いてくればそのワインは素晴らしいワイン、健全な状態のワインです。試飲を繰り返すうちに、唾液が出なくなったり、体が熱くなってきたり、お腹がいっぱいになってきたら、どんなに有名なラベルが貼ってあってもそのワインを味わう価値はあまりあるとは言えません。


以上がワイン本来の健全な状態かどうかを判別する試飲方法です。お気付きのようにこの試飲方法には嗅覚も味覚も思考も必要ありません。自分の体が勝手に反応する結果を判断するだけです。飲み込んで良いものかどうかを体はちゃんと反応してくれているのでしょう。

この「体の反応」による試飲方法で判別すると実に多くのワインが3つのステップをクリア出来ません。そして残念ながら高級ワインほどその傾向にあります。健全さを欠いたワインでは料理も進まず、レストラン等では売上に関わる問題で、料理との相性を考えるマリアージュ以前の話しです。今流行の自然派ワインでも日本ワインでも、またクラシックなオールドヴィンテージのワインでも、それが自分の好みのワインかどうかの前に健全な状態かどうかを判断することが「嗜好品」であるワインを楽しむ第一歩です。そして、ワイングラス作りにとっても大切な第一歩です。










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by wakichi-koubou | 2018-05-20 11:14 | コラム | Comments(0)