カテゴリ:様々なワイングラスの是非賛否( 14 )

正確な色合い

形の異なる 2種類の和吉グラスですが、どちらに注いでもワインの色合いはほぼ同じに見えます。どちらのグラスもワインの色合いを正確に伝えているからです。
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メガネのデザインが違っても、無色透明で 裸眼と変わらない景色に見える事が大切なのと同じです。

ワインは 2015 ARBOIS POULSARD / DOMAINE DU #pelican








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by wakichi-koubou | 2018-04-11 06:03 | 様々なワイングラスの是非賛否 | Comments(0)
平たいクープ形から細長いフルート形への移行ほど極端ではありませんが、昨今はフルート形から樽形グラスへの移行の勢いが増しています。長きに渡り「シャンパーニュにはフルート形」が常識と謳ってきたメーカーのセールストークの変化は滑稽でしかありませんが、さて…
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和吉グラスは発売当初からシャンパーニュにも樽形のグラス【T-340】をお薦めしていますが、最近の流行を見越していたわけではなく、ワイン(シャンパーニュ)の過不足ない味わいのバランスを追求した結果が【T-340】ですので、製法や形状、重量等の隅々に理由があります。

最近見掛ける樽形グラスの多くは、別々に作ったボウル部と脚部を接着する「付け脚」と言う製法です。この製法で作られた多くのグラスは接着部、つまりボウルの底部に角がない為、シャンパーニュの柔らかさが強調され、スッキリしたシャープな一面までも丸くしてしまう傾向があります。ブランドノワールならまだしも、ブランドブランは輪郭が滲みパンチに欠ける味わいに振れます。和吉グラスは「引き脚」製法により、ワインの酸味が丁度良く感じる角度をつけています(この角度が乳酸発酵している近年のシャンパーニュにも丁度良い事は、製作中に分かりました)。

グラス底部の角度はワインの味を大きく左右します。見た目が同じように見えるグラスでも、これら細部の違いがワインの味わいを違って感じさせています。「シャンパーニュには樽形グラス」は一時代の流行だと思いますが、ワイン造りが大きく変わらない限り、和吉グラスも変わることはありません。「シャンパーニュには樽形グラス【T-340】」です。
記:2018.4.5











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by wakichi-koubou | 2018-04-05 05:32 | 様々なワイングラスの是非賛否 | Comments(0)

[その12] 清楚なままで…

今晩は、愛しのブルゴーニュピノノワール。化粧気の無い清楚な旨味に魅せられています。久し振りに他社製のグラスと並べてみました。
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このピノノワールはヴォルネー村産です。植樹は1990年。自然酵母で、琺瑯タンクと旧樽で醸造されている為、ヴァニラ香が殆ど無い純粋なピノノワールを味わえます。また、降雨不足だったことがプラスになり、全体は清楚ですが、時間と共に凝縮する旨味と粘土っぽさを感じる事が出来るお買い得ワインです。
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どちらのグラスにも約90ml注いでいますが、グラスを通過する光の屈折により、色合いもまるで別のワインです。この2脚の比較の場合、香りも味も色合い通りに感じるのは、視覚的な影響もあるかもしれません。
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グラスに残った最後の一口は、ワインの味わいが最も崩れている状態です。ワインを注いだばかりの感想よりも、この一口の飲み比べの方がグラスの性能は正確に判断出来るでしょう。特に「清楚」なワインは、酸っぱ渋い「貧弱」な香味に変化してしまうグラスが多いと思います。

※ 和吉グラスオンラインショップ http://wakichi.thebase.in/













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by wakichi-koubou | 2018-02-13 05:33 | 様々なワイングラスの是非賛否 | Comments(0)
ワインの香りは液面から放たれ、鼻が香りを捉えるグラス最上部の飲み口までの間で変化します。(特にスワリング時にグラス内側の面と接したワインは短時間で酸化するため(良い香りも含む)、グラス空間部の容積と形状はワインの印象に大きく影響します) また、口に入れた食べ物や飲み物の香りは口内から鼻に抜ける時にも感じています。
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この、鼻から入ってくる香りと鼻に抜ける香りの印象が違い過ぎると違和感が出てしまい、違いが無いと退屈に感じてしまいます。和吉グラスは、若いワインから熟成の進んだワインまで、それぞれの熟成年数に見合う香りを感じられるように設計しています。

和吉グラス(右)と他社品(左)に ワインを80mlずつ注いだ時のワイン液面の直径(表面積)はほぼ同じですが(ガラスの生地も同じです)、香りの印象はかなり異なります。和吉グラスの香りはまだ若く溌剌としていますが、左のグラスは新樽を使ったワインに感じる黒砂糖の香りが強く、熟成が少し進んだ印象です。これはとても良い香りですのでこのメーカーの愛用者が多いのは理解出来ます。和吉グラスの場合はワインが空になってから数分経過するとこの香りが出てきます。
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試飲したワインは雹害が酷かった 2012年のブルゴーニュ ルージュ(フォンテーヌ ガニャール)。シャサーニュ村とヴォルネ村のブドウで、バランスが良く、産地の魅力に溢れています。生産量は激減ですがとても質の高いワインです。



※ 和吉グラスホームページ http://wakichi-koubou.com/
※ 和吉グラスオンラインショップ http://wakichi.thebase.in/









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by wakichi-koubou | 2017-04-13 06:30 | 様々なワイングラスの是非賛否 | Comments(0)
ワイングラスへの拘りは人(またはメーカー)それぞれです。そもそも「好みの味」は人によっても時によっても変わりますので、好みのワインも好みのグラスも十人十色です。ここでは「好みの味」ではなく、「ワインの香味が最も複雑に感じる」を基準にした、いたって簡単なグラスの判断方法をご紹介します。

コルク栓を抜いたワインの上澄み20ml ほどを除いてから、比較するグラスにそれぞれ20ml 程ずつ静かに注ぎます(他のグラスや計量カップ等を介さないこと)。ワインの温度感にだけ注意して飲み比べると、グラスによってワインの温度が違っているように感じるでしょう。香りも味も よりヒンヤリと感じるグラスが 美味しく飲めるです。より多くの香味を感じ取れ、香りと味の強さも等しいはずです。既成概念やメーカーの謳い文句に囚われずにこの方法で試飲すると、飲み慣れているワインにもきっと新しい発見があるでしょう。










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by wakichi-koubou | 2017-03-23 20:24 | 様々なワイングラスの是非賛否 | Comments(0)
SNSで見かける「大きなグラスでサービス、飲む速度と量が増える!?」
ケンブリッジ大の研究チームが結論づけたと言う記事について…
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この実験に用いたグラスの形状や材質は定かではありませんが、370ml と 250ml の大きで比較実験した結果のようです。ワインの美味しさの観点からすると、370ml のグラスはとても適当な(好ましい)大きさで、250ml は小さ過ぎます。もしこの実験が 370ml と 550ml で行われた場合、「(370mlの)小さなグラスの方が、飲む速度と量が増える」結果になる可能性があります。単に「グラスは大きい方が良い」わけではありません。※ 写真はFacebookから転用させていただいております。

2016年現在、昨今のワイングラスは、演出効果を図った超大型のものが多く、味わいのバランスを優先させて消費量を上げるためには、グラスはむしろ小型化に向かう必要があります。









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by wakichi-koubou | 2016-06-10 05:40 | 様々なワイングラスの是非賛否 | Comments(0)
オーケストラの演奏は、直接音と間接音がバランス良く響かなければ心地よさも迫力もありません。大きな編成でもヴァイオリンのソロでも、会場が大き過ぎればもの足りない音に、小さ過ぎれば煩い音になります。

ワインとグラスの関係もこれに似ています。「ワインはグラス内で充分に酸素に触れることで香りが立ち、大きな空間にその香りが溜まる」と説明されているメーカーのグラスでも、ワインが少なくなると 香りも味も弱く(薄く)感じることはありませんか? これは、オーケストラを球場で聴いているような状態です。ワイン液面から放たれ続けている香りさえ鼻まで届かず、溜まる香りよりも逃げる香りの方が多いことが理由の一つと考えられます。グラスは正にワインのコンサートホールです。最後の一口まで微細な表現を感じ取ることが出来るその容量は 500ml程度が最大です。これを越えるものは演出重視のグラスと言えるでしょう。

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2016. 2.23 ディズユイットさんにて。
鱈の白子のムニエル エスカルゴバター風味と BOURGOGNE MOUSSEUX ROUGE / CHATEAU DE LA VELLE

和吉グラスホームページ
http://wakichi-koubou.com/










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by wakichi-koubou | 2016-02-23 23:46 | 様々なワイングラスの是非賛否 | Comments(0)

[その7] 新製品の意味

”新製品”や”新シリーズ”の発売が繰り返えされることに疑問を持たれたことはありませんか? ワイングラスに味覚的な性能を求めた場合、若干(数ミリ程度)の寸法改良は有り得ますが、見た目から形状や大きさが変わってしまう事は有り得ません。「美しい形」は数年刻みで変化しても、ワイン醸造 または人間の味覚嗜好が大きく変わらない限り「美味しい形」は変わりようがないからです。多くのシリーズを有するメーカー、定期的に新作を発売するメーカーほど高い生産力を持っています。その生産力を維持する為に販売量を強いられ、また新しいセールストークと新しい製品を出さざる得ない状態… これは大きくなり過ぎた企業に共通のスパイラルかもしれません。当然そこに求められるものは「美味しい売上」です。「美味しい形」が変わる理由のひとつです。











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by wakichi-koubou | 2015-03-01 14:35 | 様々なワイングラスの是非賛否 | Comments(0)

「グレードが高いワインほど大きなグラスが適している」また、「熟成が進んだワインほど大きなグラスが適している」と言われています。「グラスが大きいほど酸素と触れる面積も広く、その空間に香りが溜まりやすく、味わいにも迫力が出る」という理屈です。シャンパーニュについても同じように言われていますが、そもそもフルートグラスの場合は8分目ほどまで注がれ、香りが溜まると言う空間部は殆どありません。シャンパーニュの香りは重要ではないのでしょうか…

確かに、大きなグラスほどワインが空気と接触することで生まれる熟成香は出やすく、その香りが大きな空間に溜まることで香りは豊かに感じます。ところが味はこれに比例せず、大きなグラスほど弱々しくなります。そして豊かな香りは持続しません。大きなグラスはワインの酸化速度が早いからです。同じ形の400ccと800ccほどのグラスで実験すると解り易いでしょう。

■ 大きなグラスの香味バランスの傾向…「(熟成香>果実香)>(味)」

ただでさえ果実香や酸味、渋味、コクが大人しくなる年月を経たワインには不向きです。

■ 小さなグラスの香味バランスの傾向…「(熟成香<果実香)<(味)」

若いワインの鋭い香味がより強調されることになります。

※ ワイングラスは大き過ぎても小さ過ぎても好ましくありません。特定の要素に片寄らないバランス「(熟成香=果実香)=(味)」が理想です。ワインのグレードが高くても低くても、熟成が若くても進んでいても、大きさの異なるグラスの使い分けは必要ありません。グラスの使い分けはが必要なのは、生産地やブドウ品種、醸造の違いによる味わい(個性)によって形の異なる2種類(樽形と風船形)に別れるだけです。

シャンパーニュ用とされるフルートグラスは香味を楽しむには適していません。乳酸菌発酵しているシャルドネやピノノワール以外の赤ワインに適している樽形グラス【T-340】に、スティルワインと同じく注ぐ量は4分目ほどが最適です。シャンパーニュも含めてバランス良い味わいに必要なワイングラスは2種類です。若いワインやグレードの高いワインは、注ぐ量を4分目ではなく3分目程度に減らすことが使いこなしのポイントです。 記:2015. 3. 1











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by wakichi-koubou | 2015-03-01 14:29 | 様々なワイングラスの是非賛否 | Comments(0)

写真1はシャンパーニュをグラスに注ぐ際に拡散する炭酸ガスをフリアーシステムズ社が自社の赤外線カメラでサーモグラフィ化した画像です…

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よく目にする記述に「①シャンパンは泡が抜けにくい細身のフルートグラスで…」や「②フルートグラスの底に傷を付けることで豊かに立ち上る泡を楽しめます…」がありますが意味は真逆です。真実はどうなのでしょうか。

グラスの底から沸いて失われる泡の量よりグラス内で空気と接触しているシャンパーニュの液面から失われる量の方が多いと言う観点からは口径の狭いフルートグラスが有利でしょう。しかし下写真2のように泡立ち続ける他社製品のフルートグラス(手前左)と 液面積が広くても殆ど泡立たない和吉グラスの風船形【F-400】グラス(右奥)では、左手前のフルートグラスの方が遥かに泡(ガス)の損失が大きいです。ガスの損失はグラスの形状よりもガラスの質と仕上がりの綺麗さに左右されます。

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下写真3は某社製風船形グラス。グラス底部で小さな泡と液面の大きな泡が確認できます。
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シャンパーニュ液面に泡があるほど、またその泡が大きいほど口当たりは荒くなります。和吉グラスは【T-340】は勿論、【F-400】でも泡は殆ど無く、またあっても大変に小さいので口当たりがとても滑らかで、且つガス圧はとてもパワフルです。

全米科学アカデミーは2009年の会報で、シャンパーニュの泡には風味を高める化学物質が液体部の30倍も含まれていることを発表しているそうです。ガスが抜けるほど美味しさも抜けてしまうことは明らかで この観点からすると②は本末転倒でしょう。

シャンパーニュを泡立たせるように注いだり、デキャンタに移したりすることは美味しい飲み方とは言えません。

※全てのフルートグラスが写真2のように泡立つわけではありません。写真2は炭酸水を使って撮影していますが、シャンパーニュを注いでも同じ現象になるわけではありません。和吉グラス【T-340】は炭酸水を使って泡立ちが止まるかを検品していますが、【F-400】では行っておりません。

記:2014.9.4











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by wakichi-koubou | 2014-09-04 07:07 | 様々なワイングラスの是非賛否 | Comments(0)